不倫・不貞の慰謝料請求をするとき必要な証拠

配偶者の不倫相手に慰謝料請求するときには「証拠」が必要です。

証拠がなかったら、相手から「不倫していない」と誤魔化されてしまうおそれが高くなりますし、裁判をしても負けてしまうからです。

今回は不倫・不貞の慰謝料請求をするときに必要な証拠やその集め方を名古屋の弁護士が紹介します。

このページの目次

1．不倫の証拠になるもの一覧

まずは不倫の証拠になり得るものを一覧で表示します。

以下でそれぞれの内容と集め方について説明していきます。

LINEのメッセージやメールは不倫の証拠としてとてもよく提示されます。

これらについてはなるべく「肉体関係を示すもの」が必要です。不貞とは配偶者のある人が配偶者以外の人と「肉体関係」を持つことだからです。メッセージ内容が日常会話に近いと「不貞」の証拠になりません。相手の家に泊まった、旅行に行ったなどの内容のやり取りを探しましょう。

LINEやメールを証拠化するときにはできるだけ「画面のスクショ」を保存したり「画面を直接カメラで撮影」したりましょう。メールなどを転送すると「編集した」「偽造」などと言われる可能性が高くなります（ただしその場合でもまったく証拠にならないわけではありません）。

Facebookやツイッター、ブログなどの投稿内容から不倫を推測できるケースもあります。ただしこれらについても「肉体関係を証明できるもの」が必要です。

証拠化する際には該当画面のスクショを撮影するか画面を直接写真撮影するか画面をプリントアウトして保存しましょう。

スマホを「ファミリー契約」にしてあなたが配偶者の分も契約している場合には、配偶者の最近の通話明細を取得できます。深夜に長時間通話している事実などが明らかになれば、不倫を推測させる証拠となります。

配偶者の所有するパソコンやスマホを見てみると、不倫相手とデートしたときや性交渉したときの画像や動画が残っているケースがよくあります。そうしたものを見つけたらコピーして保存しましょう。ただし外でデートしていて二人で写っている写真だけでは肉体関係を直接証明できないので証拠としての力が弱くなります。

裸や半裸で写っている写真などには高い証明力が認められます。

配偶者がデートの際にクレジットカードで支払いをしているケースでは、クレジットカードの明細書も証拠になります。2人分の高額な交通費、宿泊費などの支払いがあれば、不倫を証明しやすいでしょう。

デートの際に支払った食事やテーマパークの費用の領収証、半券なども証拠になります。見つけたら手元にとっておきましょう。

配偶者のカバンから性交渉の際に使う避妊具などの物が見つかるケースもあります。見つけた状況（カバンの中に入っている様子など）を写真に写したり現物を保管したりして証拠化しましょう。

配偶者が不倫相手の元に電車で通っている場合、交通ICカードの履歴から不倫を推測できるケースがあります。たとえば夫が会社帰りに不倫相手の自宅に寄り、翌朝帰宅していれば肉体関係もあると考えられるでしょう。ネットからICカードの利用履歴をダウンロードしてチェックしましょう。

配偶者が車で不倫相手の元に通っているケースでは、ETCカードに履歴が残る可能性があります。またカーナビに不倫相手の自宅が登録されていたり、夫婦では行っていないテーマパークなどの場所が登録されていたりする場合もあります。配偶者がよく車に乗っている場合、これらの履歴も確認しましょう。

配偶者の日記帳やスケジュール帳を見ると、不倫相手と会う日に特別なマークがつけられていたり書き込みが行われていたりするケースがあります。その場合、スケジュール帳も証拠にできるので、コピーなどをして保存しましょう。相手がスマホで予定管理している場合には写真撮影をして保存します。

誕生日や交際を開始した記念日などにメッセージカードを送り合っているケースがあります。発見したら手元にとっておきましょう。

高級なアクセサリーやネクタイなど、プレゼントを交換しているケースもよくあります。

見覚えのない物を見つけたら写真撮影をしておきましょう。

配偶者に浮気を認めさせたら、「〇〇さんといつからいつまで不貞関係にありました」などと書かせて署名押印させましょう。このような書類を「浮気の自認書」と言います。配偶者による浮気の自認書は不倫相手への慰謝料請求の証拠に使えます。

自分で不倫の証拠集めをするのに限界があると感じたら、探偵に行動調査を依頼する方法があります。探偵が張り込みを行って不倫の現場を押さえたら詳細な「調査報告書」を提出してもらえます。探偵の調査報告書は裁判でも使える有効な証拠です。

ただし失敗しても費用がかかるので注意が必要です。

不倫の証拠集めをするときにはケースに応じた対応が必要です。ご自身では「証拠がない」と思っても、弁護士が詳細をお伺いしたら効果的な証拠集めの方法をご提案できるケースも多々あります。

名古屋で配偶者の不倫にお悩みなら、まずは一度、弁護士までご相談下さい。